社会の空気がおかしくなったのと同時にSFって流行らなくなったよね。
ファンタジーが主流になった気がする。
なろう系なんて、悩みなきファンタジー小説だもんなぁ。
SFって社会そのものを描くが故に、都合の悪いものも書かなきゃならんわけだよ。
しかし、SFの世界ってそんなに酷いもんかね、って思う時がある。
そりゃ、完全無欠なる世界なんて無理なんだけど、どう考えても、ファンタジー世界の方が理不尽が多いぜ? って思う。
だって、封建制だぜ? 宗教社会だぜ? 奴隷もいるぜ? 身分社会だぜ? たぶん農奴もいるぜ?
ファンタジー世界の人に葛藤がないとするなら、そりゃ、社会の理不尽を内面化しているだけだよね。
これ、SF世界の住民とは次元が違うよね。
SF世界の住民って、自分の理不尽が「誰かが作り出した」とは理解してるもんね。
ブレードランナーだって「なぜ俺をこんなふうに作りやがった!」ってあって「神がこうやってつくっからシャーないシャーない」だったら、お前はなんで人を殺すのだって話になるじゃん。
個人的には ドミニオンやプランツドールみたいなゆるいSFが好きなんだよね。