宇宙のデカさも大事なら、素粒子一個の大きさも大事。
小さな事件も大事なら、国際的な統計も大事。
しかし、ミクロとマクロでは、その情報の扱い方が異なるのが難しい。
しかも、マクロな問題は、共感と想像がしにくいのも問題である。
アメリカの抱える囚人の数は、中国の5倍。人口は中国の四分の一。つまり、人口あたり、アメリカには中国の20倍囚人がいるということになる。
人口あたりの囚人数は、日本と中国ではあまり変わらない。事実、アジア圏は基本的に治安がいい国が多く、刑務所に収監される人はあまりに特別な人というイメージだろう。
アメリカは違う。百人に一人が、刑務所に収監される。つまり、我々の感覚で言えば、学年に数人つーかんじだろう。
つまり、日本人の想像を遥かに凌ぐ監獄国家と言うことになる。
この問題のドキュメンタリーを見たことがあるが、まぁ、信号無視ぐらいで監獄行きつー社会である。
で、ふつーの国なら、監獄がそんなにあっても維持するのに金がかかるし、刑務官もそんなに居ない。警察組織も巨大になる。まぁ、金がかかる。
ふつーの国なら。
アメリカ、刑務所が民営化されてこうなった。
アメリカの刑務所は日本のように、福祉の側面は無い。
囚人は一日5ドルぐらい刑務所にいれ、中で時給数セントの労働をする、と、まぁ、簡単に言えば、現代の奴隷制がひかれている。
で、アラスカには、巨大監獄をつくる計画がある。近年、アラスカでは、巨大油田も見つかっている。
つまり、アメリカの差別つーのは、未だに奴隷制とくっついており、警察は事実上、奴隷狩りの組織である。相変わらず、田舎のプワーホワイトとスラムに住む黒人はその被害者であり、分断統治がおこなわれている。
アジア人差別の問題がメジャーにならないのは、そもそも、アジア系は奴隷狩りの対象では無いからだろう。なにか暴言言われた、なんかやられた、というレベルでは、アメリカの差別問題はないからだ。
ポリコレのばかばかしさは、ここにある。
ポリコレはアメリカのエリートにしか関係が無い。弁護士ドラマのキャスティングに何の意味が有る?
つまり、日本とは全然社会が違うし、アメリカはエリートと庶民の生活環境が違う。おそらく、東アジア系移民は基本的にエリート側なんだろうな。
で、この、我々には見えない非エリートの希望の星がトランプだった。
ここらへんがわからないので、多くの非アメリカ人は、アメリカ情勢を読み間違える。