インテリ対庶民の様相を呈してきた学術会議関連だが、これも目眩しだと思う。(ただ、インテリと庶民の間の溝はもう埋められないと思う) 問題の本質は、学術会議は内閣ではなく、”内閣府”の問題であり、もっと言えば、学術会議そのものが「内閣府の侍女」だ。学術会議は十年ぐらいまともに提言したことがない。つまり、内閣府の官僚が書いた作文を称賛して学術的な箔をつけるのが仕事だということだ。 これは、新政権(とあとちょっと地方公務員)と高級官僚の戦いであって、構図で言えば、幕末の 下士VS上士の戦いに近い。これは菅総理が「学術会議の名簿から六人の名前が抜かれていた」と言っているが、それがもし本当ならば、であるが。
そして、これが内閣府官僚と総理の二者問題であると考えるのは、内閣府の直轄の特別機関である「学術会議」のことに、他の省庁の大臣は関わるはずもないからだ。
どちらにしても、このような前例のないことが起きている時点で、現政権の内部で何かが起きていることは明白である。
新政権にさっそく泥を塗ってやろうという官僚の意図を感じる。 おそらく、これからも官僚側のボイコットが続くだろう。 だが、政権より官僚側のスキャンダルの方が大きいために官僚側が滅ぶだろう。その後は行政改革である。おそらく地方分権化が進む。
事実上、学術会議は働いてないし、何かすごい権限を持つ組織でもないので、内部にいる学者が右だろうが左だろうが関係ない。ならば、何も波風立てない方がいいはずだ。 官僚の思考回路的は、「波風立てず 責任取らず」をとるはずなので、何かの意図がなければこんな問題にはならない。なので、もし、総理以外の誰かが名簿から人の名前を抜いていた場合、だいぶ思い切ったことをしている。後始末をどうするつもりだったんだろうか。単純なミスだったといいきるつもりだろうか。 おそらく、これからも、官僚VS政権が続く。 同時にこれは、そうは言っても選挙で選ばれる代議士で構成される政権と、受験エリートの集団、どっちが政治の主導権を握るか、という問題でもある。 安倍政権長期化の理由は、内閣府人事局制度の問題だ。 これは安倍元総理肝煎りの政策だった。これは官僚全般の人事に関わるものだった。それによりものすごい強い権力を手に入れたのが安倍政権だった。 総理夫人の周りには女性内閣官僚が常に張り付くような異常事態さえ起きた。内閣府官僚である彼女らが張り付いていても「森友問題」は起きた、いや、だからこそ、法的に追求できない、方の抜け穴を抜けに抜けた事態になった。いかに内閣府が腐っているかわかる。 しかし、安倍政権が倒れた今、安倍以外の人間が内閣府人事局を握ることになった。 無能総理とそれを操れる俺たち、という構図が崩れそうな今、一体、どうするのか、 自粛期間のコロナ禍のなか、働いていたのはもっぱら警察であり、霞ヶ関は近年まれにみるレベルでひっそりとしていた。警察、っていうか、警視庁は地方公務員であり、それを頭を押さえつけて、無理やり中央的な組織とし非民主的な組織にしているのが警察庁である。他の県警とかも同じ構図である。
この件とは直接は関係ないけど、日本は総理大臣が直接選挙で選ばれるわけではないので、警察のような組織は本来なら、「直接選挙で選ばれる県知事の直轄」と胸を張って言える組織にした方が、民主的である。と、いうか、戦後直後の警察組織は上に書いたようなものだった。むしろ、地方から中央へ人を送るべきだ。 このような組織にして警察改革は知事に任せ、地方地方で特色ある警察組織にした方が民主的なはずである。
もっと邪推すると、緊急事態宣言が出せなかったのも、安倍政権が官僚政権だったことに起因するだろう。成立までに批判されにした緊急事態宣言にかかる法は、実際には「中央から地方へ権力が移行」する法律である。つまり、中央官僚の管理するものが地方公務員へ移譲する事態なのだ。
なので、緊急事態宣言以降、中央集権的なものが鳴りを潜めているのは当たり前なのだ。
私たちはものすごいタイミングで「地方分権的」な世界を体験してしまったのだ。
これを成立させたのは福田政権であり、福田政権はおそらく、アメリカと官僚に嫌われて倒れたのだと思う。
無能総理とそれを操れる俺たち、これこそ理想の職場だーーー地方公務員は黙って従っていろーーー、っていうのを、私は勝手にシンゴジラシンドロームって呼んでる。 そしていざ、ゴジラが目を覚ました時、活躍したのは俺たちの総理でも俺たちでもなく、地方公務員と地方知事であった。 そして、俺たちができたことは「ヤシオリ作戦」ではなく「アベノマスク作戦」であった。
ネトウヨ的な言論もリベサヨ的な言論も、あれだけ本が出版され、ネットを汚しているのにもかかわらず、あれは私たち「民衆」に向けられているものではない。 言論だけではない、小説も映画もそうだ。今やアニメすらもだ。 結局は政治に向けられ、官僚たちの内部争いに利用され、それ故に国から金をもらっている分野の人たちは敏感になり、という構図のものだ。
めっちゃ雑に言えば、「反中嫌韓本」が売れるのは、アメリカにひっついている官僚やサラリーマン階級が溜飲を下げるためである。 しかし、実際に滅亡しそうなのはアメリカである。
で、Twitterで、参考書見てマインドマップ 書いて勉強した方が分厚い理論書読むより、公務員一種は簡単、みたいなことを書いている冷笑ネトウヨアカウントがあったんだけど、そういうところだぞ、そういう、って思っている。
嫌なシナリオは、これで大学教授が主導する学生運動に発展する事である。まぁ、今、大学って別の意味で「大学開きたくねー」って思っていると思う。なにせ、今の大学は親に対して「お子さんちゃんと預かってますよー」って言わなきゃならんようなサービス業組織だからだ。そして、今の学生は「奨学金払わないとならん」つまり、借金を持つ階層でもある。そして、食えないポスドク、権威のある教授、サービス業化した経営陣。これらがグズグズになったとき、大学そのものが暴力の坩堝になりかねない。
しかし、そもそも、この国の受験に対して言われていることは、英語の難易度が大学の格を決め、他の教科の難易度は変わらない、という。だから、上流の家は、小さい頃から英語をやらせて留学させるわけ。
つまり、インテリって英語ができるだけって場合が多いから、地頭がいいとは限らないわけだ。
官僚さんたちは、俺たちは高学歴! 東大卒! みたいなところで、妙な自信をつけているようだけど、実際、喧嘩をしてみたら、どっちか勝つかわからない。
と、いうか、もし本当に「名簿の事が官僚の自作」だった場合、喧嘩の売り方を知らなすぎて怖いよね。