そも、化学肥料の発達があってようやく人類は飢死の恐怖から解放されたわけですよ。まぁ、先進国に限り、ですが。
しかし、化学肥料の発達だけでなく、それを都市へ運ぶ流通革命も必要なわけです。
産業革命が生み出した食生活で代表的なものがハムエッグ、ハムは保存食でエッグは割と常温保存がきく。それを蒸気機関でしゅぽしゅぽ運んで都市に流通させていたわけです。
現在の我々が、流通でもっともお世話になっているものが、冷蔵車、冷凍コンテナでしょう。
そして、それらも食生活を変えました。世界中の人が野菜や魚を生食するようになりました。
ならば、真に賢明な国は、冷蔵車と化学肥料の国産化を行うはずです。次に冷凍コンテナ、冷蔵庫船、トラック、などなどの国産化でしょう。
一人当たりのGDPなどを見れば、中国はまだまだ途上国ですが、中国が特殊なのは様々なものの国産化が進んでいることでしょう。
おそらく、中国の次の国産化目標は医療薬学分野で国家的な規模で行われると思います。
冷蔵車がなければ100%の食料自給率があっても、流通段階で腐ってしまいますからね。
世界の流通をガラリと変えてしまったものがコンテナです。これも冷蔵車とおなじでアメリカでの発明ですが、世界十二大コンテナ輸送企業にアメリカの名前はありません。
つーか、大西洋と太平洋に囲まれた国が、コンテナ取扱量でスイスの会社にまけてるって、、、。
アメリカは、国民だけでなく、実は政治家や官僚でさえも基軸通貨国であることのメリットやデメリットを理解してないのでしょうか。
そもそも、コンテナ革命が起きたきっかけはベトナム戦争で、アメリカが本格的に使い始めてからです。コンテナそのものは、古い発明で、朝鮮戦争でも使われましたが、産業構造そのものを変えてしまうほどに利用されたのはベトナム戦以降です。
基軸通貨国の強みは貿易取引の根幹を握っているということです。ドルパワーはニクソンショックがおきても揺らぐことがなかったぐらい強い通貨です。
世界の金融流通だけでなく、現実の流通にも頭角を表していたらトランプ大統領なんて大統領生まれてないでしょう。
これが、自国の強さを軍事力の強さだと勘違いした国の末路だ、とは言いたくありませんが、八十年代から0年代までのコンテナ革命時を戦争で消耗していた国だから、ま、そうなんでしょう。
これは、海洋国家面してるイギリスも同様で、イギリスにも12大コンテナ取扱企業に入る会社がありません。フランスもドイツもあるのに。
世界を海洋国家と大陸国家でわけて世界地図をあれこれいじくる 地政学ちゅー学問がありますが、スイスでさえ海運大国になれている昨今、なんの意味があるんでしょーかね