うーん、なんだろうか。
pixivをこの半年やってみたんだけど、ありゃ承認欲求地獄だな。
本来の作業ベースを超えて創作活動を行い、人気を維持し続けるという地獄。
なんで、ちょっと距離を取ろうと思う。
完璧にやめるわけでもないけど。
あれは、オタカツ社交界といった方がいい。
その割には、人間活動が円滑にならないし、人間関係も出来ない。
言論活動を封殺された創作活動というか……。
だもんで、社交界にはある程度顔を出さないと、ってぐらいの感じでいいや。
最初は、わー皆うまいなーとか思っていたんだが、
どんなに綺麗な絵だろうが、同じようなもんを大量に見過ぎて食傷ぎみ、というか、お腹いっぱいというか。
なんていうのか、無個性にもほどがあるというか。
同じような色の同じような題材の同じようなものが大量に押し寄せてくるというか。
同じようなものに溢れる理由は、いわゆる「金になる絵柄の」「金になる絵」が、絵のうまさの基準になっているから。
つまり、型にはまったものが評価される時代だから。
イラストに関しては、物凄い初心者と、物凄い熟達者の世界。
中級者がいないから、この世には絵が下手な人と上手い人しかいないと錯覚するレベル。
だもんで、続けていこうとすると、半永久的に熟達していくしかない。
なんか、もう、こういうところが社交界っぽい。
もう絵ができている人はいいけど、そうでない人は、自信をなくして絵が嫌いになる場所だ。
初心者は自分の絵がどれぐらいのレベルだかわからないからなんとなくアップするけど、中級者は自信をなくして何もしなくなっちゃう。そういう場所ね。
イラストを描くのが、自由な個性の発露ではなく、サロンでチヤホヤされることになっているわけですよ。
つまり、オタク文化は貴族文化になっているわけです。
市民文化ですらない。
宮廷絵師の絵が同じようなもんばっかりっていうのと同じね。
つまり、オタクにとってのベルサイユ宮殿、フォンテーヌブローの森がpixivってこった。
近代的ブルジョア趣味の世界ですらないっていうのは、どうかしてますよ、これは。
これというのは、本当に良くない!
実際に、大作CGを描くんだって、ちょっとした油絵具買うぐらいの金がかかるんで、そういうところもマジで宮廷文化っぽい。
おまけに、パトロンだなんだっていうのも宮廷文化っぽい。
pixivは一見みんなが自由に表現活動をしているように見えて、AIという見えないポンパドール夫人が支配するフォンテーヌブローの森。
これというのは、本当に、未来に対する希望みたいなんが消えちゃうような話で、ぶっちゃけると、AIという見えないポンパドール夫人に支配されているのが現代人ってことですよ。
人気のあるものにはアホみたいに評価があつまるけど、そうでないものは見向きもされないという世界。
たぶん、我々が上手い絵だーって思う基準も、pixivやると、見えないポンパドール夫人にねじ曲げられるよ。
現に、pixivの人気ランキングを毎日確認してみたらいいよ。
同じアングルの、同じ顔の女の子が並んでるから。
これはあれだ、宮廷画家がアホみたいにギリシャの女神を書かされたの同じだ。
宮廷画家っていうか、サロン芸術家ってのは、乱れのない精密な筆捌きででギリシャの裸の女神を大量生産させられていたわけですが、オタク文化がここに戻っているような気がする。
これがどういうことかっていうのは、youtubeだと、フランスガイドの中村って人が詳しい。
って考えながら改めていろいろみてみると、色の塗り方とか構図とかまで、サロン芸術チックだな。
人の趣味は本来多様なんで、みんながみんな可愛い女の子を描きたいってわけでもないはずである。
しかし、pixivを見ると、妙な性癖の人以外には「中級者」をあまり見かけないんだよな。
確かに、そう考えると、AIが賢いんだけどね。
初中級者の絵を排除して、綺麗な絵だけを集めてくるんだから。
ただ、本当にそれでいいのか? と思うね。
上位1%だけ見続けたら、普通は嫌になると思うがね。
あえていうなら、初心者と中級者はpixivスケッチのほうをやった方がいいと思う。
(過疎ってるけどな)
ただ、なんだ、全体的に、なんていうのか、楽しいからやってるとは違って、「顔つなぎ」でやる感じの場所だと思ったんだな。
ようは、イラストのお仕事くださいっていうのでやる場所だ。
で、これが職人仕事かと言われれば、これも微妙で、今のクリエイティブの世界って、一番稼げるのが3DCGなんだよね。
つまり、アニメ漫画よりゲームの方が市場規模がダンチで違うから。
ゲーム業界の天才って数億円プレイヤーだから。しかも、これが当たったらデカイんじゃなくて、年棒で数億円の世界だからね。
で、そのゲーム業界が求めている人材が3DCGの人だから。
マルクス経済学の初歩中の初歩で、ようは、「資本のデカさが収入のデカさ」を生むわけでさ。
つまり、職人仕事で稼ごうと思うなら3Dやった方がいいよと。
ちょぼいティーカップのモデルでも、買おうと思ったら数百円はかかるしね。作るの5分ぐらいのもんでもね。(アセットってやつですよ、ようは)
イラストレーターより、3DCGアーティストのほうがやっぱり動くお金が大きい。
注入される資本のデカさが3DCGのが大きいのは、逆転しないと思う。
pixivってところは、めんどくさい人は少ないかもしれないけど、それって魂をぶつけてくる人が少ないって意味だから。
小説にしろ、漫画にしろ、イラストにしろ、同じようなものばっかりで、突出した個性の人はいないですね、あそこ。
で、一番、気になったのは小説の部、なんですけどね。
これは後日メモる所存。