色鉛筆について簡単な説明をば。
まず、色鉛筆といっても、鉛筆とは違うわけです。色をぬれる鉛筆=色鉛筆(油性色鉛筆)、というより、オイルパステルを木に巻きつけた……というようなイメージの方が画材のイメージとしては正しいです。
鉛筆はすっごーく雑にいうと、黒炭を超高温で焼成したものを木に巻いています。陶器などのような、一種の焼き物です。
色鉛筆はワックスや油などに顔料を混ぜてを五十度前後で”乾燥”させたものを木に巻いています。
これに、なんの違いがあるんじゃーと思いますが、この、油と顔料が混ざったもの、ちゅうのが曲者。色鉛筆が消しゴムで消えないのはこのせいなんですねー。ようは、油が紙に染み込んだら取れないでしょ? でも、油のおかげで紙に色が定着するんですなー。油が膠の役割を果たしているわけです。
で、筆者は別に安物ばかり使っているわけではなく、ヴァンゴッホ12色、ファーバーカステルポリクロモスの24色、色辞典、を持っています。
で、今回は、ようは、試しにたくさんの色を使ってみたくなったわけです。
まぁ、一度やってみないと要領がつかめないわけで。100色超える画材は使ったことがないわけで。
高級色鉛筆の100色超えは3万4万しますからな。一生の買い物ですよ。
で、そのほかに、水性色鉛筆っつーのがあるわけです。これは水にとけるんですな。絵の具をそのまま木でまいたもの、というイメージでいいです。
絵の具みたいにも、色鉛筆みたいにも使える便利色鉛筆です。裏技的な活用法がいっぱいあるんで、楽しいです。(これはファーバーカステルの赤缶24色を持っている)(これらは一気に買ったんじゃあなくて、20年ぐらいかけて買ってます)
で、今回はお手製色見本をお見せします。(写真じゃ映らないけど、後半の10色はメタリックカラーなのだ!)
で、いざ、高いものを買おうとしたら、迷いどころなのが、色鉛筆って、鉛筆は鉛筆なんで、硬い 普通 柔らかい、と様々な硬さがあるんですよ。メーカーによって発色も様々だし。(鉛筆でいうとH HB 2Bぐらいの差がある)
つまり、画材店に行けない=選べない、っていうトラブルはここにあるんですな。コピックみたいにこれしか無い! っていうなら逆に楽なんですがね。(しかし、アルコール系マーカーにも新風吹き荒れているわけで)使用感がメーカーや銘柄によって明らかに違うんですよ。
しっかも、減るものでもなしーーではなく、減るものなんですよ、色鉛筆って。
ようは、よく使うネットショップやよくいく画材店で不足分が供給ができないものは、不便、なわけです。(今の安いやつの最大の問題はこれ)
なので、長く使おうと思った時には別の問題にも突き当たります。
使用感だけでなく、カラーシステムが優秀で、おそらく今後数十年会社が潰れず(潰れても引き取り手があるであろう)、その色鉛筆の銘柄や色をいつまでも作ってくれそうな会社、である必要もあるわけです。
と、なると、メーカーが限られてくる……。(今の所、ハーヴァーカステル、カランダッシュ、ホルベインの三社で迷ってる)
最終的な問題はやはり、最後は色、なんですよ、色。
100色超セットでもね、メーカーによって色が違うんですよ、色が。
正確に言えば、微妙な発色の差があるんですよ。
あと、作品保存の問題で言えば、光にどれだけ強いか、という問題もあります。
まぁ、こんなに悩んだ挙句、今の安色鉛筆をずっと使っていそうですな。